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取材こぼれ話〜経営者編
本が売れたのは社長のおかげ
加藤充社長/ユニバーサルホーム(於:東京都港区(当時)) |
拙著『ミッションマネジメントの理論と実践』が発売になって、1週間たったある日、出版社の担当の方から電話がありました。
「昨日、新宿の紀伊国屋で、ご著書が10冊売れたようです。学術書が書店で1日10冊売れるなんて快挙です。幸先いいですね」
著書という一つの作品作りに取り組んだ私たちは、喜びを分かち合いました。
それから数日後、取材をさせていただいた、ユニバーサルホームの社長からお手紙が届きます。「ご著書のご恵贈ありがとうございます。ぜひ我が幹部にも読んでもらおうと、先日、新宿の紀伊国屋で10冊ばかり購入をさせていただきました」
新宿紀伊国屋で10冊…?
快挙は、社長のお力添えの賜だったんですね…。私、すっかり自分の実力と勘違いして、舞い上がってしまいました。
いえ、でも考えてみれば、こんなに嬉しいことはありません。取材を受けていただくだけでもありがたいのに、さらに10冊も購入してくださるなんて。
本を出版した方って、よく「謹呈」として、その本をくださいますよね。それを当たり前と思っている方も多いようです。だけど、私はこの経験をしてから、いただくのではなく、買わせていただいて、サインをしていただくようにしています。
単著の執筆に費やすエネルギーや時間は、並大抵のものではありません。それを、くれるから、ときに仕方なしにちょうだいして、「あっ、そういえばあの本どこにいったかなぁ」これではあまりに、かわいそうです。
敬意を払っていることを形にする。それは「立派だね」を100回言うよりも、1冊買ってあげることです。ところが、これ、なかなかできません。だからこそできれば、人は心から喜んでくれるような気がします。
社長、次回、出版することがあれば、10冊謹呈させていただきますね。
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