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ミッションマネージメント
『ミッションマネジメントの理論と実践−経営理念の実現に向けて−』中央経済社

さらに詳細を、お知りになりたい方は、拙著(2006)『ミッションマネジメントの理論と実践−経営理念の実現に向けて』中央経済社をお読みくだされば幸いです。
  ミッションマネジメント タイトル

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取材こぼれ話〜中間管理職編


困難を乗り越えたときに見えてくるものがある

企業や職種を問わず、全員の方が共通して語られることがあります。

それは、「困難を乗り越えたときに、理念の内容がなんとなく理解できるようになった」というものです。

困難な出来事というのは、人によって、もちろんマチマチです。でも、どの方の事例も、一筋縄ではいかないものが大半。寝ても覚めても、そのことだけに心血を注がれたことが、お話の端々からうかがえます。

たとえば…。

フランス支店の副支店長に命じられた。フランス語の「フ」の字もわからない。なのに、出向いて間もなく支店長は「英語は使うな。フランス語でしゃべれ」と言う。おまけに、やることなすことに文句をつける。

そもそも仕事の仕方も文化も違う。それに慣れるだけでも精一杯なのに、「フランス語でしゃべれ」だと!ウチの会社も、よくこんな無茶苦茶なことをしてくれるもんだ!でも、誰に文句を言うこともできない。ここまで来たら、もうやるしかない!

「これが、おもしろおかしく(堀場製作所の理念)なんだ」ということに気づいたのは、日本に帰ってきてからのことだった。だって、そのときは、おもしろくもおかしくもなかった。やっぱり、つらかったから。

ここで教えられるのは、それがどのような経験だったのかということ以上に、それをいかに乗り越えたかということ。そして、それはいつか、その人を支える礎になるということです。

「働く意味」は、こういう「自分を信じることができる力」を、仕事をとおして身につけていくプロセスにあるような気がします。

私の大好きな一節があります。それは、藤尾秀昭さんの『小さな経営論』の一節。

 努力したらかといって、人間の花はすぐに咲くものではありません。特に自分自身の人格なんて、
 すぐには変わらない。十年経ったら、ちょっと薄皮を剥ぐように変わっていくんです。だから人間の
 花は、「よし、やるぞ!」と決意して、三年ぐらい経ったときに「三年経っても効果がない」とやめて
 しまったら駄目なんですよ。 花が咲くまで十年かかる。毎日一所懸命、人が知らないところでコツ
 コツコツコツ、誤魔かさないで急がないでやっていったら、十年後に花が咲くんです。

自分を信じる力は、人目につかないところで、ただただ良心に添って努力を繰り返す、そんな地味で、ある種、みじめなところから生まれてくるのかもしれません。ただ、それだけ懸命に向き合っていたら、あるときから、「つらさ」は形を変えるような気がしますけれどね。

冬の後には春が来る。雨降って地固まる。夜明け前が一番暗い。そう、そんなときこそ自分を磨く一番のチャンスかもしれません。前を向いて、自分を信じて、やっていきたいものです。

 


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 取材こぼれ話〜中間管理職編

1.
生身の人間像に接近
2.
困難を乗り越えたときに見えてくるものがある
3.
日々の言動が英雄を作る〜部下は見ている
4.
「サインしてください」に調子づく
5.
接点が見つかるだけで話がはずむ
   

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