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ほろ酔いだっこ2003

 
 「美しさは科学」の落とし穴の巻

ファッションコーディネーターの友人の口癖は、「おしゃれは科学」「美しさは科学」というもの。

たとえば、目鼻立ちといった顔の道具よりも、配置のほうが大切。バランスよく目鼻立ちが配置されていれば、多少道具が悪くても、きれいに見える。美しく見えるためには美のバランスを学ぶ必要があると言うのです。

その話はいつ聞いても楽しく、「私はどんな服が似合うかな?」「髪型は?」といろいろ聞いては、大いに参考にしていました。半ば信者のようでも・・・。

ある日、メガネのフレームを選んでもらおうと、お店についてきてもらいました。彼女はいつものごとく、目の大きさや形、顔の幅、耳の位置、それらを総合すると、このフレームがいいと、科学的にフレームを選んでくれます。店員さんさえも「勉強になります!!」とホレボレ。私はお抱えコーディネーターにアドバイスを受けているようで、大満足。そのフレームを買いました。

数日後、得意げにメガネをかけていったところ、皆、一様に・・・!

( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;) ( ̄○ ̄;)

ど、どうして?だって、美しさは科学なのよ、ね、どうして???

科学どおりにいかないところが、人のおもしろいところなのかもしれません。左右大きさの違う目や、笑ったときに少しいがむ口、ちょっとダサイいでたち、だけど、実はそんなものに「可愛げ」や「キュウーン」が隠されていたりする。人って不思議。おもしろい。

今、私はインタビューという定性的な調査を研究方法の柱にしています。それは、定量的な数字には、なぜか乗らなかったり、こぼれ落ちる可能性のある「働きざま」を、実際に見て、感じて、聞いて、分析したいと思うからです。

「非」なる部分に、働く懸命さや本質を求めて、科学できない現場の声に、耳を傾けていきます。インタビューイの皆様、よろしくお願いいたします。




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