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ほろ酔いだっこ2003

 
 女として生きる友人に来年の過ごし方を教えられるの巻

「ギリシャに永住しようと思うの」友人が言いました。

「ご主人は?」と聞き返すと、「実は別れたの。ギリシャにしばらく行ってたとき、むこうで若い彼ができて、私、子供がほしいから、その彼に掛けようと思う」

驚いて声にならない私に、彼女は「仕事ばっかりしてちゃダメよ。人生一度きりなんだから、女として生きないと」

・・・たしかに・・・。

そんな彼女の送別会。仲間4人が集まり、イタリアンをいただきながら、ワインを飲んだわ、飲んだわ。彼女はとても幸せそうで、何の屈託もなく、いいな、こういうラテン系の性格。生きたいように生きる。いいな、そういうの。

その後、近くに住む彼女と家の近くで別れを惜しみ、「じゃあ、きっと、また会えるから」とバイバイ。彼女は右、私は左。少し歩いて、なんだか思わず彼女を振り返った私。彼女は人気のない横断歩道を振り向きもせず、颯爽と歩いていました。

この違いが、彼女と私の違いなのかもしれない。

ひとつのことめがけて、明けても暮れても、そればかりして、気がついたら体の調子を崩してました、なんていう私はシャレにもならない。彼女の後ろ姿を見送りながら、あれこれ考えさせられました。

彼女のような奔放な生き方はできないけれど、今年一年よくがんばったねと自分を褒めて、無理させてごめんねって謝ろう。そして、来年からはもう少し、のんびり、ふんわり生きたいな。そう、彼女が言うように、ウッフンとね。深夜の冷気のなかで、深呼吸を一つだけしてみました。




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