言葉のチカラ
恋の刹那
香をかぎうるのは、香をたきだした瞬間に限るごとく、酒を味わうのは酒を飲み始めた刹那にあるごとく、恋の衝動にもこういうきわどい一点が、時間の上に存在しているとしか思われないのです。
夏目漱石(1935)『こころ』漱石全集刊行會
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